詩の朗読再生
No.20 (1968年、30歳。夏、妻子が不在の家で)
首を差し出す男
(セメント彫刻、100.0×96.0㎝、奥行56.0㎝)
学校では、僕は、自分の首を差し出して生きている。
笑顔を作って。
何事も無い顔をして。
「はい、分かりました」。
僕は、イエスマンになり、死んだ振りをして、生きている。
校長や教頭や同僚の前では、決して本音は話さない。
彫刻にだけは、自分の心を、正直に彫る。
僕は彫刻家だ。
学校では、僕は、自分の首を差し出して生きている。
笑顔を作って。
何事も無い顔をして。
「はい、分かりました」。
僕は、イエスマンになり、死んだ振りをして、生きている。
校長や教頭や同僚の前では、決して本音は話さない。
彫刻にだけは、自分の心を、正直に彫る。
僕は彫刻家だ。