詩の朗読再生
No.24 (1968年、30歳。夏、妻子が不在の家で)
泣く女と男
僕の背中で、泣くものがいる。
泣き声の主は、妻だ。
妻よ。
泣くな。
早く、僕の懐へ帰って来てくれ。
笑顔と共に。
子らの歓声を連れて。
一日も早く。
僕の二人の幼い子らの為に。
穏やかな日常を取り戻すのだ。
二人で。
僕一人の力ではどうにもならない。
東京は、何という遠さだろうか。
僕は何と無力なのだろう。
僕の背中で、泣くものがいる。
泣き声の主は、妻だ。
妻よ。
泣くな。
早く、僕の懐へ帰って来てくれ。
笑顔と共に。
子らの歓声を連れて。
一日も早く。
僕の二人の幼い子らの為に。
穏やかな日常を取り戻すのだ。
二人で。
僕一人の力ではどうにもならない。
東京は、何という遠さだろうか。
僕は何と無力なのだろう。