詩の朗読再生
No.23 (1968年、30歳。夏、妻子が不在の家で)
二像一体(左・表、右・裏)
(セメント彫刻、64.5×29.0㎝、奥行34.5㎝)
妻子が不在の家で、僕は自分を彫る。
何の為に生まれ、生き、仕事をし、信義を貫こうとするのか。
正義とは、革命とは、愛とは、家族とは、何だろう。
僕は、自分を彫りながら、妻を彫っていた。
無意識に、自分の魂の半身と、失われたイデアを、求めていた。
僕の中で、僕は妻で、妻は僕だ。
二像一体。
僕達は、二人でやっと一人だ。
僕は、僕の半身の妻が居なければ、生きられないのだ。