動画と詩の朗読再生
No.17 (1967年、30歳、春)
また、妻を泣かせた
(セメント彫刻、63.0×32.0㎝、奥行24.0㎝)
何という悲しい日を作ったのだろう。
僕の腐った心から吐き出した虚しさが、夜は夜のままで、朝は夜の始まりに過ぎない。夜明けという苦悩。
父よ、来い。夫よ、来い。男よ、来い。
大地に根を生やして、妻と子と、妻の母を憩わせる大木よ、来い。
僕がその試練の為に、倒れて死に、蘇る苦しみよ、来い。
青い 青い、空の下で、垂直線よ、来い。
それが深い傷にしても、傷ゆえに示しえる愛よ、来い。
(詩:森 尚。妻の長期研修のことで、諍いをした日に)