詩の朗読再生
No.79 (1984年、47歳)
人間の表Ⅲ
(セメント彫刻、76.3×43.5㎝、奥行30.0㎝)
大卒後、商社へ勤務している22歳の長女が、来年3月、岡山へ帰って来る。
結婚前に、家事を見習い、花嫁修業をする為だ。
義母は80歳、長男は11歳。
二人は、長女の帰宅で救われる。
44歳の妻は、大学院3年生。
論文作成に追われ、毎日、帰宅が遅い。
パソコンがない時代。
手書きで、1枚800字の原稿を572枚書く。
妻はへとへと。僕も帰宅は10時を過ぎる。
長女の帰宅で、家族全員、安心して暮らすことができる。
「一番辛い時に、おうた子に助けられる」と、妻が泣き笑いする。
大学生の20歳の次女は、京都で暮らす。
和やかで、穏やかな家族の風景。