詩の朗読再生
No.31 (1970年、33歳)
男・立像
(セメント彫刻、198.5×52.0㎝、奥行43.0㎝)
僕の両親は、熊本県天草市出身だ。
父は、京都帝国大学で土木工学を学び、土木の専門家として、各地の県庁へ勤務した。
僕には、3人の兄と1人の姉がおり、僕は、5人兄弟の末子だ。
僕の家は、父は仕事、母は家事と育児、夫婦分業が明確だった。
両親は、長兄の世話になる覚悟で、僕は、気楽な身分だ。
一人娘の妻は、母親を、最後まで見届けることが、自分の責務と感じ、束縛感と責任感に、あえいでいる。
僕は、24歳と26歳で、父になった。
その子らも8歳と6歳だ。
僕は、二人の子に、何を残してやれるのだろうか。