詩の朗読再生
No.30 (1970年、33歳)
日の見の像
(セメント彫刻、242.0×60.0㎝、奥行60.0㎝)
おおい、東から昇る太陽が見えるか。
ずーっと先にある海が見えるか。
世界の広さがわかるか。
あなたは、高群 逸枝になるのだ。
僕は、橋本憲三になって、あなたを支え、守ってやるよ。
命あるかぎり。
高群 逸枝は、女性史研究者。
橋本憲三はその夫。
憲三は、生前は妻の研究を陰で支え、妻の没後は、妻の著作集全10巻の出版を、一人で行った。
僕は、妻が研修中に味わった悲しさや辛さを、生涯忘れずに、妻を支える覚悟を決めた。