詩の朗読再生
No.27, 28 (1968年、30歳。夏、妻子が不在の家で)
男・2体の像
(セメント彫刻、左67.5×27.5㎝、奥行19.0㎝/右60.0×22.5㎝、奥行20.0㎝)
妻子が居て、初めて、僕は人間になる。
妻と二人の子は、僕の血と肉だ。
妻子が不在の今は、心臓の鼓動は消え、呼吸すら出来ない。
妻子が戻れば、僕の心臓は、生き生きと鼓動し、深呼吸をする。
体中に、脈々と血が流れ、人間としての感情があふれ出る。
僕は、今にも、倒れそうで、頼りない人間かもしれないが、夫として、父として、恥ずかしく無い人生を生きて見せる。