詩の朗読再生
No.37 (1971年、34歳)
戦士の休日Ⅱ
(セメント彫刻、153.5×46.0㎝、奥行83.0㎝)
彫刻を作る手を休め、椅子に座って、外を見る。
アトリエの窓から見える庭の木々に、一陣の風が吹き抜ける。
疲れた体には、何という心地良さだ。
アトリエの窓から見る空は、何という広さだろう。
青空の中を、山村慕鳥の詩のような雲が、ゆうゆうと行き交う。
彫刻を作ることは、果てが無く、途方に暮れる旅だとしても、ひと時、体を休めたら、僕は、再び、歩き始める。
人生という、長い 長い、闘いの旅に、出る。
風のように、空のように、雲のように、夢を失わずに、僕も、生きよう。
命尽きる、その日まで。